ホンダタイプR(EK9/DC2)を高く売るには?買取相場と査定ポイント

「シビック タイプRを売りたいけど、一般の買取店では価値をわかってもらえなさそう…」
「インテグラ タイプRの98スペック、ちゃんと評価してもらえる?」

1990年代後半に登場したホンダ シビック タイプR(EK9)とインテグラ タイプR(DC2/DB8)は、VTECエンジンと軽量ボディを組み合わせた「ピュアスポーツ」として、今なお世界中の車好きから熱狂的な支持を集めています。

現在では「ネオクラシックカー」として再評価が進み、状態の良い個体は100万円〜250万円、極上車では300万円以上の高額査定も十分に狙えます。

しかし、一般的な買取店ではVTECエンジンの価値や「98スペック」の希少性を理解できず、相場より大幅に安い価格を提示されるケースが少なくありません。

特にタイプRのような旧車スポーツは、専門店で査定を受けるか否かで買取価格に50万円〜100万円以上の差が出ることも珍しくないのです。

この記事では、シビック タイプR(EK9)・インテグラ タイプR(DC2/DB8)の最新買取相場から査定で重視されるポイント、さらに高値売却を実現するための具体的な方法まで徹底解説します。

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目次

シビック タイプR(EK9)・インテグラ タイプR(DC2)とは

1990年代後半、ホンダは「タイプR」の名を冠したピュアスポーツモデルを次々と投入しました。

その中でも、シビック タイプR(EK9)とインテグラ タイプR(DC2/DB8)は、「FF最速」の称号を競い合った伝説のライバルです。

シビック タイプR(EK9)── 史上最軽量のタイプR

1997年8月、6代目シビック(EK型)をベースに誕生したEK9は、車両重量わずか1,050kgという驚異的な軽さを実現。専用開発されたB16B型VTECエンジンは、1.6Lながら185ps/8,200rpmを発生し、リッターあたり116psという当時の自然吸気エンジンとしては驚異的なスペックを誇りました。

「羊の皮を被った狼」と称されるコンパクトな3ドアハッチバックは、サーキットでもストリートでも無類の速さを発揮し、今なお「最も楽しいタイプR」として熱狂的なファンを持っています。

インテグラ タイプR(DC2/DB8)── FFスポーツの最高峰

1995年10月、NSX タイプRに続く「タイプR」第2弾として登場したDC2は、「世界最速のFF車」を目指して開発されました。B18C型1.8L VTECエンジンは200ps/8,000rpmを発生し、専用設計のクロスレシオ5速MTと組み合わせることで、圧倒的な動力性能を実現。

1998年1月のマイナーチェンジで登場した「98スペック」では、ボディ剛性強化・サスペンション最適化・5穴ホイール採用など大幅な改良が施され、完成度がさらに高められました。また、4ドアセダンのDB8も少数ながら生産され、希少車として現在も高い人気を誇ります。

両車に共通するタイプRのDNA

EK9・DC2ともに、ホンダがレース活動で培った技術を惜しみなく投入した「公道を走れるレーシングカー」です。

タイプR専用装備
  • 手組みエンジン:熟練工が1基ずつ組み上げ、ネームプレート付き
  • レカロ製バケットシート:専用設計の純正装備
  • MOMO製ステアリング:小径で操作性重視
  • 専用サスペンション:ローダウン&ハードセッティング
  • チャンピオンシップホワイト:タイプR専用色
  • 赤いホンダエンブレム:タイプRの証

これらの専用装備は、現在では単体でも高値で取引されるほどの希少価値を持っています。

シビック・インテグラ タイプRの買取相場【2025年最新版】

シビック タイプR(EK9)・インテグラ タイプR(DC2/DB8)の買取相場は、年式・走行距離・エンジンコンディション・修復歴・純正状態の維持度によって大きく変動します。

特にこれらのタイプRは、高回転型VTECエンジンの状態事故歴・修復歴の有無が査定額を大きく左右します。

2025年現在の市場動向をもとに、車種別の相場レンジをまとめました。

シビック タイプR(EK9)の買取相場

状態走行距離目安買取相場(目安)
極上車(低走行・フルノーマル)5万km以下150万円〜250万円
良好(純正ベース・整備済み)5万〜10万km100万円〜180万円
一般的なコンディション10万km前後60万円〜120万円
過走行・要整備15万km以上30万円〜80万円

EK9は1997年8月〜2000年9月まで生産され、総生産台数は約16,000台。B16B型VTECエンジン(185ps/8,200rpm)を搭載し、車両重量わずか1,050kgという軽量ボディが最大の武器です。

特に、フルノーマルで低走行の個体は国内外で争奪戦となっており、相場は年々上昇傾向にあります。

インテグラ タイプR(DC2/DB8)の買取相場

仕様状態買取相場(目安)
98スペック(後期)極上車低走行・フルノーマル180万円〜300万円
98スペック(後期)良好純正ベース・整備済み130万円〜220万円
前期型 良好純正ベース100万円〜180万円
一般的なコンディション10万km前後70万円〜130万円
過走行・要整備15万km以上40万円〜90万円
DB8(4ドア)良好純正ベース90万円〜150万円

DC2/DB8は1995年10月〜2001年7月まで生産。B18C型VTECエンジン(200ps/8,000rpm)を搭載し、FFスポーツの最高峰として君臨しました。

特に1998年1月のマイナーチェンジで登場した「98スペック」は、ボディ剛性強化・サスペンション最適化・5穴ホイール採用など大幅な改良が施され、前期型を大きく上回る相場で取引されています。

また、4ドアモデルのDB8は生産台数が少なく、希少車として一定の需要があります。

海外需要と相場上昇の背景

EK9・DC2ともに海外市場での需要が急上昇しています。

特にアメリカでは「25年ルール」により、1999年式までの車両が輸入可能となり、タイプRの争奪戦が激化。海外輸出ルートを持つ旧車専門店では、国内相場を上回る査定額が提示されるケースも珍しくありません

車種別の特徴と査定での評価ポイント

シビック タイプR(EK9)の特徴

EK9は「軽さこそ正義」を体現したタイプRです。

EK9の主な特徴
  • B16B型 1.6L VTEC(185ps/8,200rpm・リッター116ps)
  • 車両重量 約1,050kg(歴代タイプR最軽量クラス)
  • 専用クロスレシオ5速MT
  • レカロ製バケットシート(純正)
  • 専用サスペンション・ブレーキ
  • チャンピオンシップホワイト(専用色)

EK9の査定では、軽量ボディの錆・腐食がないことB16Bエンジンのコンディションが最重要視されます。

インテグラ タイプR(DC2)の特徴

DC2は「究極のFFスポーツ」として、サーキットでも圧倒的な速さを誇りました。

DC2の主な特徴
  • B18C型 1.8L VTEC(200ps/8,000rpm)
  • 車両重量 約1,060〜1,100kg
  • 専用クロスレシオ5速MT
  • レカロ製バケットシート(純正)
  • 4輪ダブルウィッシュボーン
  • 98スペック:5穴ホイール・ボディ剛性強化

DC2の査定では、「98スペック」かどうかが相場を大きく分けます。また、サーキット走行歴の有無も重要な判断材料となります。

インテグラ タイプR(DB8・4ドア)の特徴

DB8は4ドアボディにタイプRのパワートレインを搭載した希少モデルです。

DB8の主な特徴
  • B18C型エンジン(DC2と同一)
  • 4ドアセダンボディ
  • DC2より生産台数が少なく希少
  • 実用性とスポーツ性の両立

DB8は流通量が少ないため、状態の良い個体は希少価値としてプラス評価される傾向にあります。

タイプRの査定額を左右する重要ポイント

シビック タイプR・インテグラ タイプRを高く売るためには、VTECスポーツ特有の査定ポイントを理解しておくことが重要です。

VTECエンジンのコンディション

B16B・B18Cエンジンは高回転型のため、エンジンの状態が査定額を大きく左右します。

エンジン査定のチェック項目
  • VTEC作動時の異音・振動:高回転域でのスムーズさ
  • オイル消費量:過度な消費は要注意
  • 圧縮比:各気筒の均一性
  • オイル管理履歴:高回転エンジンはオイル管理が命
  • タイミングベルト交換履歴:10万km毎の交換推奨
  • 白煙・異音の有無:始動時・高回転時

特に、VTEC切り替え時のスムーズさ8,000rpm以上での回り方が査定士に注目されます。定期的なオイル交換記録が残っている車両は大幅なプラス評価につながります。

修復歴・事故歴の有無

タイプRはスポーツ走行に使用されていた個体も多く、修復歴の有無は査定額に大きく影響します。

修復歴の影響
  • 修復歴なし:相場上限の査定が可能
  • 軽微な修復歴:10〜30%程度の減額
  • フレーム修正歴あり:50%以上の減額も

修復歴がある場合でも、正直に申告したうえで専門店に査定を依頼することで、適正な評価を受けることができます。

純正状態の維持度

タイプRの査定では、純正状態をどれだけ維持しているかが非常に重要です。

高評価を受ける純正パーツ
  • 純正レカロシート(状態良好)
  • 純正MOMO製ステアリング
  • 純正ホイール(EK9:15インチ、DC2 98スペック:16インチ5穴)
  • 純正マフラー
  • 純正サスペンション
  • 純正ECU(書き換えなし)

カスタムしている場合でも、純正部品を保管していれば大きなマイナス評価を避けられます。査定時には純正部品の保管状況も伝えましょう。

ボディ・外装の状態

EK9・DC2ともに生産から25年以上が経過しており、ボディの錆や腐食が発生している個体も少なくありません。

外装の重要チェックポイント
  • リアフェンダー・ホイールアーチの錆
  • サイドシル・ドア下部の腐食
  • 塗装のオリジナリティ(全塗装の有無)
  • チャンピオンシップホワイトの退色・黄ばみ
  • 純正エアロパーツの状態

特に、錆のない個体純正色を維持している車両は高評価を受けます。

内装の状態

タイプRの内装は、スポーツ走行での使用により劣化が進んでいる個体も多く見られます。

内装の査定ポイント
  • 純正レカロシートの破れ・擦れ
  • シフトノブ・ステアリングの劣化
  • ダッシュボードのひび割れ・退色
  • メーター類の正常動作
  • エアコンの動作状態

純正レカロシートが良好な状態であれば、それだけで大きなプラス評価となります。レカロシートは単体でも価値があるため、破れや擦れがある場合は減額対象となります。

整備記録簿の有無

高回転型VTECエンジン車において、整備記録簿は査定額を左右する重要書類です。

プラス評価となる記録
  • ホンダディーラーや専門店での定期点検記録
  • エンジンオイル交換履歴(5,000km毎推奨)
  • タイミングベルト交換記録
  • クラッチ交換履歴
  • サスペンション・ブレーキの整備履歴

特に、新車時からの記録が揃っている「ワンオーナー車」は、来歴が明確なため大幅なプラス評価につながります。

一般買取店でタイプRが安く叩かれる理由

シビック タイプR・インテグラ タイプRを一般的な中古車買取店に持ち込むと、本来の価値より大幅に安い査定額を提示されるケースが非常に多く見られます。

「古い車」として一律評価される

一般買取店では、年式と走行距離だけで機械的に査定額を算出する傾向があります。

一般店で起こる問題
  • 「25年以上前の車だから」という理由で一律減額
  • タイプR専用装備(レカロシート等)の価値を理解しない
  • 98スペックと前期型の違いを評価できない
  • VTECエンジンの状態を正確に判断できない
  • 海外での需要を把握していない

その結果、フルノーマルの極上車でも「古い中古車」扱いで50万円以下の査定額を提示されることも珍しくありません。

スポーツカーへの偏見

一般店では、タイプRに対して「走り屋の車=酷使されている」という先入観を持つことがあります。

過大評価されやすいリスク
  • 「サーキット走行されていたはず」→ 大幅減額
  • 「エンジンを回されている」→ 耐久性懸念で減額
  • 「改造されていた可能性」→ 一律減額

旧車専門店やタイプR専門店であれば、整備履歴と現車確認で適正に評価されるため、このような偏見による減額を避けられます。

販売ルートの限界

タイプRは理解のある購入者に販売する必要があります。一般店は国内一般市場を前提とするため、販売先が限定され在庫リスクが高いと判断します。

一方、専門店はタイプRファン向けのネットワーク海外輸出ルートを持っているため、適正価格での買取が可能です。

タイプRを高く売る実践方法

旧車専門店・タイプR専門店で査定を受ける

シビック タイプR・インテグラ タイプRを高く売るための最も確実な方法は、タイプRの価値を理解している専門店に査定を依頼することです。

専門店のメリット
  • VTECエンジンの状態を正確に評価
  • 98スペックの価値を理解
  • 純正パーツの希少性を正当に評価
  • タイプRファン向けの販売ルートを保有
  • 海外輸出ルートで高値販売が可能

旧車王は、1990年代のネオクラシックカー買取に特化した専門店として、EK9・DC2の買取実績も豊富です。無料の出張査定にも対応しているため、「まずは愛車の現在価値を知りたい」という方でも気軽に利用できます。

純正部品を保管・準備する

カスタムしている場合は、純正部品を保管していることを査定時にアピールしましょう。

査定額アップに繋がる純正パーツ
  • 純正マフラー
  • 純正サスペンション
  • 純正ホイール
  • 純正ECU
  • 取り外した純正エアロパーツ

純正に戻せる状態であれば、カスタム車でも純正車に近い評価を受けることができます。

整備記録簿を整理して提示する

タイプRにおいて、整備記録簿は車両の価値を証明する最重要書類です。

査定時に提示すべき書類
  • 定期点検記録簿(新車時からあればベスト)
  • タイミングベルト交換記録
  • クラッチ交換履歴
  • エンジンオイル交換記録
  • 消耗品交換履歴(プラグ・ブレーキ等)

特に、新車時からの記録が揃っている車両は、来歴が明確なため大幅なプラス査定が期待できます。

カスタム車の評価について

EK9・DC2はチューニングベースとしても人気が高く、カスタムされている個体も多く存在します。

プラス評価されるカスタム

高評価カスタム
  • 車高調:TEIN・OHLINS・CUSCO等の高品質品
  • マフラー:無限・SPOON・J’S RACING等
  • エアクリーナー:HKS・BLITZ等
  • ブレーキ強化:プロジェクトμ・ENDLESS等
  • ロールバー:CUSCO等(サーキット仕様として評価)
  • 純正部品の保管:いつでも純正に戻せる状態

特に、無限やSPOONなどホンダ系チューナーのパーツは、タイプRファンから高く評価されます。

マイナス評価されるカスタム

低評価カスタム
  • 過度なエンジンチューン(ヘッド加工・ハイカム等)
  • 安価な社外エアロへの交換
  • 内装の大幅な改造
  • 純正レカロシートの取り外し(紛失)
  • 公認車検を取得していない改造
  • 純正部品を廃棄してしまった場合

特に、純正レカロシートを廃棄してしまった場合は、シート単体でも価値があるため、大きな減額対象となります。

売却のベストタイミング

EK9・DC2の相場は、車両コンディションと市場動向に大きく影響されます。

コンディションが良いうちに売却する

タイプRの売却で最も重要なのは、車両コンディションが良好なうちに査定を受けることです。

コンディション低下の要因
  • エンジンの経年劣化(オイル消費増加・圧縮低下)
  • ボディの錆の進行
  • ゴム・樹脂部品の劣化
  • 内装の紫外線劣化

これらは時間とともに進行するため、「まだ調子がいい」と感じている今が売り時です。

海外需要が高い今がチャンス

EK9・DC2は、海外市場で「JDMスポーツの象徴」として人気が急上昇しています。

海外市場の状況
  • アメリカ:25年ルールで1999年式まで輸入可能
  • カナダ:15年ルールで全年式輸入可能
  • 欧州・オセアニア:需要増加中
  • 円安効果:海外バイヤーが日本車を割安に購入可能

海外輸出ルートを持つ専門店なら、国内相場を上回る査定額が提示される可能性があります。

不調の兆候が出たら早めに行動

VTECエンジン車特有の注意点として、エンジン不調が顕在化してから売却すると大幅に減額されることがあります。

こんな症状が出たら早めに売却検討
  • VTEC切り替え時に違和感がある
  • 高回転域でパワー感が落ちた
  • オイル消費が激しくなった
  • 異音が出始めた
  • アイドリングが不安定になった

これらの症状が出始めたら、完全に不調になる前に査定を受けることをおすすめします。

盗難リスクも考慮すべき

EK9・DC2は、盗難被害が非常に多い車種として知られています。

特に海外での人気が高まるにつれ、窃盗団のターゲットになるケースが増加。純正状態の個体や98スペックは特に狙われやすく、「売却を迷っている間に盗まれてしまった」という悲しい事例も報告されています。

愛車の価値を守るためにも、売却を検討しているなら早めに査定を受けることをおすすめします。

まとめ:シビック・インテグラ タイプRを高値で売却するために

シビック タイプR(EK9)・インテグラ タイプR(DC2/DB8)を高く売るための重要ポイントを改めて整理します。

タイプR高額査定のポイント
  • 旧車専門店・タイプR専門店で査定を受ける
  • エンジンコンディションと純正状態が最重要
  • コンディションが良いうちに売却する

シビック タイプR(EK9)・インテグラ タイプR(DC2/DB8)は、VTECエンジンと軽量ボディを組み合わせた伝説的なスポーツカーとして、2025年現在の買取相場は100万円〜400万円以上に達しています。

特に、純正状態を維持した個体や98スペックは、国内外で高い需要があり、適切な専門店で査定を受ければ相場上限を超える査定額も十分に期待できます。

「タイプRを手放すか迷っている」
「純正状態を評価してほしい」

という方は、まずは無料査定を受けてみることをおすすめします。査定だけでも無料で対応しているため、気軽に相談してみてください。

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