「ランエボを売りたいけど、一般店ではスポーツカーの価値を正しく評価してもらえなさそう…」
「古い車だし、買取価格がつくのか不安」
三菱ランサーエボリューション(通称ランエボ)は、1992年〜2016年まで生産されたWRC直系の高性能スポーツセダンです。4G63型ターボエンジンと三菱自慢の4WDシステムを組み合わせた走行性能は、世界中のスポーツカーファンを魅了し続けています。
特にEvo VI TME(トミ・マキネンエディション)やEvo IX MRなどの限定グレードは、国内外で非常に高い人気を誇り、状態の良い個体であれば高額査定が期待できる状況です。
しかし、一般的な買取店ではラリーカー直系の高性能メカニズムや、グレードごとの希少性を正しく評価できないケースが少なくありません。
ランエボのような旧車スポーツは、専門店で査定を受けるか否かで買取価格に数十万円以上の差が出ることも珍しくないのです。
この記事では、ランサーエボリューション全世代(Evo I〜X)の買取相場の傾向から査定で重視されるポイント、さらに高値売却を実現するための具体的な方法まで徹底解説します。
ランエボの買取相場【2025年版】
ランエボの買取相場は、世代・グレード・走行距離・エンジンコンディション・修復歴によって大きく変動します。
特にランエボは世代ごとに熱狂的なファンがおり、限定グレードや最終型は想像以上の高値がつくこともあります。
2025年現在の市場動向をもとに、おおよその相場傾向をまとめました。
第1世代(Evo I〜III・1992-1996年)の相場傾向
初代から第3世代までのランエボは、WRC参戦のために開発された原点モデルです。生産から30年近く経過しており、現存する良好な個体は非常に希少です。
| モデル | 年式 | 状態 | 買取相場(目安) |
|---|---|---|---|
| Evo I(CD9A) | 1992年 | 走行10万km以下・良好 | 150万円〜300万円 |
| Evo II(CE9A) | 1994年 | 走行10万km以下・良好 | 150万円〜350万円 |
| Evo III(CE9A) | 1995年 | 走行10万km以下・良好 | 200万円〜400万円 |
| 全モデル(低走行極上車) | — | 走行5万km以下・極上 | 300万円〜500万円以上 |
| 全モデル | — | 過走行・要整備 | 50万円〜150万円 |
※上記はあくまで目安です。実際の買取価格は車両の状態によって大きく変動します。第1世代は流通量が極めて少なく、状態次第で相場を大きく上回ることもあります。
第2世代(Evo IV〜VI・1996-2001年)の相場傾向
第2世代は、ランエボの人気を決定づけた世代です。特にEvo VI TME(トミ・マキネンエディション)は、WRC4連覇を記念した限定モデルとして国内外で絶大な人気を誇ります。
| モデル | 年式 | 状態 | 買取相場(目安) |
|---|---|---|---|
| Evo IV(CN9A) | 1996年 | 走行10万km以下・良好 | 150万円〜300万円 |
| Evo V(CP9A) | 1998年 | 走行10万km以下・良好 | 200万円〜400万円 |
| Evo VI(CP9A) | 1999年 | 走行10万km以下・良好 | 250万円〜450万円 |
| Evo VI TME | 2000年 | 走行10万km以下・良好 | 350万円〜600万円 |
| Evo VI TME(低走行極上車) | 2000年 | 走行5万km以下・極上 | 500万円〜800万円以上 |
| 全モデル | — | 過走行・要整備 | 80万円〜200万円 |
※上記はあくまで目安です。Evo VI TMEは特に人気が高く、極上車は相場を大きく上回ることがあります。
第3世代(Evo VII〜IX・2001-2008年)の相場傾向
第3世代は、ランサーセディアをベースとした新設計モデルです。特にEvo VIII MRとEvo IX MRは、4G63エンジン搭載の最終進化形として高い評価を受けています。
| モデル | 年式 | 状態 | 買取相場(目安) |
|---|---|---|---|
| Evo VII(CT9A) | 2001年 | 走行10万km以下・良好 | 150万円〜300万円 |
| Evo VIII(CT9A) | 2003年 | 走行10万km以下・良好 | 180万円〜350万円 |
| Evo VIII MR | 2004年 | 走行10万km以下・良好 | 250万円〜450万円 |
| Evo IX(CT9A) | 2005年 | 走行10万km以下・良好 | 300万円〜500万円 |
| Evo IX MR | 2006年 | 走行10万km以下・良好 | 350万円〜600万円 |
| Evo IX MR(低走行極上車) | 2006年 | 走行5万km以下・極上 | 500万円〜800万円以上 |
| 全モデル | — | 過走行・要整備 | 100万円〜200万円 |
※上記はあくまで目安です。MRグレードは特に評価が高く、ワゴン(エボワゴン)も一定の需要があります。
第4世代(Evo X・2007-2016年)の相場傾向
Evo Xは、ランエボシリーズの最終モデルです。エンジンは新開発の4B11型に変更され、TC-SSTと呼ばれるツインクラッチミッションも選択可能となりました。ファイナルエディションは限定1,000台の希少モデルです。
| モデル | 年式 | 状態 | 買取相場(目安) |
|---|---|---|---|
| Evo X GSR(5MT) | 2007-2016年 | 走行10万km以下・良好 | 200万円〜350万円 |
| Evo X GSR(TC-SST) | 2007-2016年 | 走行10万km以下・良好 | 180万円〜320万円 |
| Evo X RS | 2008-2016年 | 走行10万km以下・良好 | 220万円〜380万円 |
| Evo X ファイナルエディション | 2015年 | 走行5万km以下・良好 | 400万円〜600万円 |
| Evo X ファイナルエディション(極上車) | 2015年 | 走行3万km以下・極上 | 550万円〜750万円以上 |
| 全モデル | — | 過走行・要整備 | 100万円〜200万円 |
※上記はあくまで目安です。ファイナルエディションは今後さらなる価格上昇が予想されています。
ランエボは海外市場での需要も非常に高く、特に北米では「25年ルール」により1999年式以前のモデルが輸入解禁となっています。
海外輸出ルートを持つ旧車専門店では、国内相場を上回る査定額が提示されるケースも珍しくありません。
世代・グレード別の特徴と査定評価
ランエボは世代やグレードによって特徴が大きく異なります。それぞれの査定での評価ポイントを詳しく見ていきましょう。
第1世代(Evo I〜III)の特徴
第1世代は、WRC参戦のために2,500台限定で販売された原点モデルです。ランサーのボディに4G63ターボエンジンを搭載し、グループAホモロゲーションを取得しました。
- 4G63型ターボエンジン(250馬力→270馬力へ進化)
- フルタイム4WD(ビスカスLSD)
- 車重約1,170kg〜1,260kg
- 限定販売のため希少性が高い
第1世代は現存数が少なく、程度の良い個体は希少です。海外からの引き合いも強く、コレクターズアイテムとしての価値が年々高まっています。
第2世代(Evo IV〜VI)の特徴
第2世代は、ランエボ人気を確立した黄金期のモデルです。特にEvo VIは、トミ・マキネン選手のWRC4連覇を記念したTME(トミ・マキネンエディション)が大きな話題となりました。
- 4G63型ターボエンジン(280馬力自主規制)
- AYC(アクティブヨーコントロール)初搭載(Evo IV〜)
- RSグレード(競技ベース車)の設定
- Evo VI TMEは専用チューニングと外装を採用
👉Evo VI TMEは、ランエボ全世代の中でも最も高い査定評価を受けるモデルのひとつです。
北米25年ルール解禁により海外需要が急増しており、状態の良い個体は国内販売価格を上回る海外オファーがかかることもあります。
第3世代(Evo VII〜IX)の特徴
第3世代は、ランサーセディアをベースとした完全新設計モデルです。ボディサイズは大型化しましたが、4G63エンジンの熟成とシャシー性能の向上により、戦闘力はさらに高まりました。
- 4G63型MIVEC(可変バルタイ)搭載(Evo IX)
- スーパーAYC、ACD搭載でハンドリング性能向上
- MRグレードはビルシュタインダンパー、BBS製ホイール装備
- ワゴンボディ(エボワゴン)の設定あり
👉Evo IX MRは、4G63エンジン搭載の最終進化形として非常に高い評価を受けています。
MIVEC化された4G63は歴代最高の仕上がりとされ、「4G63の集大成」としてマニアからの支持が厚いモデルです。
第4世代(Evo X)の特徴
Evo Xは、ランエボシリーズのファイナルモデルです。エンジンは新開発の4B11型に変更され、ツインクラッチSST(TC-SST)と呼ばれるデュアルクラッチトランスミッションも選択可能となりました。
- 4B11型MIVECターボエンジン(280馬力→300馬力)
- 5速MT / 6速TC-SST設定
- S-AWC(スーパーオールホイールコントロール)
- ファイナルエディションは限定1,000台
👉Evo Xでは5速MTモデルの評価が高く、TC-SST車はミッション故障リスクから若干低めの評価となる傾向があります。
ファイナルエディションは「ランエボ最後の1,000台」として希少性が高く、今後さらなる価格上昇が予想されています。
ランエボの査定額を左右するポイント
ランエボを高く売るためには、ハイパフォーマンス4WDターボ車特有の査定ポイントを理解しておくことが重要です。
以下の要素が、査定額に直接影響します。
エンジンとターボのコンディション
ランエボの査定で最も重要なのがエンジンとターボのコンディションです。4G63・4B11ともに高出力ターボエンジンであり、適切なメンテナンスが行われていたかが査定の鍵となります。
- タービンの状態 – 異音・オイル漏れ・ブースト圧の安定性
- エンジンオイルの管理履歴 – 高出力車は特に重要
- 冷却系統の状態 – ラジエター・ホース類の劣化
- 白煙・異音の有無 – 始動時・高回転時の状態
- タイミングベルト交換履歴 – 4G63は10万km毎の交換推奨
特に、サーキット走行歴のある車両や、ブーストアップ仕様車は、エンジン・ターボの消耗度が査定に大きく影響します。
ミッション・駆動系の状態
ランエボはハイパワー4WDのため、ミッションとデフ、トランスファーの状態も重要な査定ポイントです。
- ミッションのギア抜け・入りにくさ
- クラッチの滑り・ジャダー
- AYC/ACD警告灯の点灯有無
- TC-SSTの作動状態(Evo X)
- デフオイル交換履歴
特にEvo XのTC-SSTは、故障時の修理費用が高額なため、動作不良がある場合は大幅な減額対象となります。5MT仕様のほうが高評価となる傾向があるのはこのためです。
AYC/ACD/S-AWCの作動状態
ランエボの代名詞とも言える電子制御デフシステムの状態は、査定で必ず確認されます。
- AYC(アクティブヨーコントロール) – 警告灯点灯・異音の有無
- ACD(アクティブセンターデフ) – モード切替の正常動作
- S-AWC(Evo X) – 各モード(TARMAC/GRAVEL/SNOW)の動作
これらのシステムに不具合があると修理費用が高額となるため、正常に動作している車両は大きなプラス評価となります。
ボディ・外装の状態
ランエボはスポーツ走行に使われてきた個体も多く、ボディの状態確認は特に重要です。
- 修復歴の有無(フレーム修正は大幅減額)
- 塗装のオリジナリティ(全塗装の有無)
- 錆の発生状況(フロアパン・サイドシル周り)
- エアロパーツの状態(純正・社外の確認)
- 飛び石傷・凹みの有無
特に、純正色を維持している無事故車両は高評価を受けます。サーキット走行歴がある場合でも、適切にメンテナンスされていれば評価対象となります。
整備記録簿の有無
ハイパフォーマンスカーにおいて、整備記録簿は査定額を大きく左右する重要な要素です。
- ディーラーや専門店での定期点検記録
- タイミングベルト交換履歴(4G63)
- クラッチ交換履歴
- タービン関連の整備記録
- AYC/ACDフルード交換履歴
記録簿がない場合でも、整備のレシートやメモがあれば査定時に提示することをおすすめします。
一般買取店でランエボが安く叩かれる理由
ランエボのようなハイパフォーマンススポーツを一般的な中古車買取店に持ち込むと、本来の価値より安い査定額を提示されるケースが多く見られます。
ハイパワー4WDターボの価値を理解していない
一般買取店の最大の問題は、ランエボ特有のメカニズムや、グレードごとの価値を理解していないことです。
- 「ターボ車は故障リスクが高い」という理由で一律減額
- TMEやMRなどの限定グレードの価値を評価できない
- AYC/ACDなどの電子制御システムを正確に判断できない
- 世代ごとの相場差を把握していない
その結果、Evo VI TMEでもEvo VII GSRでも「古いランエボ」として同じような評価しかされないケースがあります。
販売先が限られると判断される
一般買取店は、ファミリー層や実用車を求める顧客がメインのため、スポーツセダンは「売りにくい車」と判断されます。一方、旧車専門店はスポーツカーファン向けのネットワークや海外輸出ルートを持っているため、適正価格での買取が可能です。
修復リスクを過大評価される
旧車やスポーツカーに詳しくない店舗では、整備コストやリスクを過大に見積もる傾向があります。
- 「タービン交換が必要かも」→ 根拠なく大幅減額
- 「AYCが壊れやすい」→ 正常でも減額
- 「サーキット走行歴があるかも」→ 確認なしで減額
専門店であれば、現状のコンディションを正確に判断し、適正価格で買い取ることができます。
ランエボを高く売る実践方法
旧車専門店・スポーツカー専門店で査定を受ける
ランエボを高く売るための最も確実な方法は、ハイパフォーマンス4WDスポーツの価値を理解している専門店に査定を依頼することです。
- 4G63/4B11エンジンの状態を正確に評価
- AYC/ACD/S-AWCを適正に診断
- TME・MR・ファイナルなど限定グレードの価値を理解
- 海外輸出ルートで高値販売が可能
- 世代ごとの相場を把握した適正査定
旧車王は、1990〜2000年代のネオクラシックカー買取に特化した専門店として、ランエボの買取実績も豊富です。無料の出張査定にも対応しているため、「まずは愛車の現在価値を知りたい」という方でも気軽に利用できます。
一括査定サービスで複数社を比較する
専門店の査定額と合わせて、一括査定サービスを利用すると効率的に複数社の査定額を比較できます。
特徴: 最大10社へ一括査定依頼
強み: 45秒の簡単入力で申込み完了
メリット: 申込み後すぐに愛車の相場額がWeb上で確認可能
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・すべての買取店に会わなくても査定額が比較できる
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相見積もりのコツ
✅ 旧車専門店1社 + 一括査定サービスで比較するのが理想
✅ 査定額の根拠を必ず聞く:なぜこの金額なのかを確認
✅ 「他社でも査定中」と伝える:競合意識を持たせることで査定額アップの可能性
✅ 焦らず比較する:即決を迫られても、必ず複数社の査定結果を見てから判断
売却前の準備で査定額アップ
査定を受ける前に、以下の準備をしておくことで査定額アップが期待できます。
- 車内・エンジンルームの清掃
- 整備記録簿・レシート類の整理
- 純正部品があれば用意(社外品装着車)
- スペアキー・取扱説明書の確認
- カスタム内容のリストアップ
特に、純正部品を保管している場合は必ず申告しましょう。「純正に戻せる状態」は大きなプラス評価となります。
カスタム車両の評価について
ランエボはカスタムベースとしても人気が高く、多くの車両が何らかのチューニングを受けています。
- 車高調(OHLINS・TEIN・HKS等の有名ブランド)
- マフラー(HKS・FUJITSUBO・柿本等)
- ブレーキ強化(ブレンボ・エンドレス等)
- ECU書き換え(実績のあるショップ施工)
- 純正部品の保管あり
- 過度なブーストアップ(エンジン・タービン負荷増大)
- 大容量タービン換装(信頼性低下の懸念)
- 安価なエアロパーツへの交換
- 公認車検を取得していない改造
- 純正部品を廃棄してしまった場合
カスタム車両は正直に申告することが重要です。隠しても査定時にわかってしまうため、事前に伝えておく方が印象も良くなります。
ランエボの売却タイミング
ランエボの相場は、車両の状態と市場動向に大きく影響されます。
大きな故障が発生する前に売却する
旧車の売却で最も理想的なタイミングは、大きな故障やトラブルが発生する前です。
- エンジンからの異音・白煙が目立つ
- ターボの効きが悪くなってきた
- AYC/ACD警告灯が点灯する
- ミッションの入りが悪くなった
- クラッチ滑りが発生している
これらの症状が出始めたら、完全に故障する前に査定を受けることをおすすめします。
海外需要の高まりを活かす
ランエボは海外で「JDMスポーツカーの最高峰」として非常に高い人気を誇っています。
- アメリカ(25年ルール): 1999年式まで輸入解禁済み(Evo VI TMEが対象)
- カナダ: 15年ルールで幅広い年式が輸入可能
- 欧州・オセアニア: WRC人気から需要増加中
- 円安効果: 海外バイヤーが日本車を割安に購入可能
海外輸出ルートを持つ専門店なら、国内相場を上回る価格で売却できる可能性があります。
ネオクラシック人気が続いている今がチャンス
1990〜2000年代の国産スポーツカーは、現在「ネオクラシックカー」として世界的に注目を集めています。
ランエボはWRC直系の本格スポーツセダンとして唯一無二の存在であり、この人気が続いている今が売却の好機と言えるでしょう。
まとめ:ランエボを高値で売却するために
ランエボを高く売るための重要ポイントを改めて整理します。
- 旧車専門店・スポーツカー専門店で査定を受ける
- エンジン・ターボ・AYC/ACDの状態が重要
- 大きな故障が発生する前に売却する
三菱ランサーエボリューションは、WRC直系の高性能4WDスポーツセダンとして、2025年現在も世界中で根強い人気を誇っています。
特にEvo VI TME、Evo IX MR、ファイナルエディションなどの限定グレードは、国内外で高い需要があり、適切な専門店で査定を受ければ想像以上の査定額が提示されることもあります。
「ランエボを手放すか迷っている」
「年式が古いので査定額が心配」
という方は、まずは無料査定を受けてみることをおすすめします。査定だけでも無料で対応しているため、気軽に相談してみてください。

