「走行距離10万kmを超えているから、もう値段がつかないのでは…」
「ディーラーで下取り査定を受けたら、予想以上に安かった」
日本では「走行距離10万km=寿命」という認識が根強く残っていますが、これは過去の常識です。
現在の自動車は、適切なメンテナンスを施せば20万km、30万kmと走行可能な耐久性を備えています。そして何より、海外市場では10万km超の日本車に強い需要があるのです。
特にトヨタ・日産・マツダなどの日本車は、「高品質・高耐久」として世界中で評価されており、海外輸出ルートを持つ買取店では、国内相場より50万円〜100万円以上高い査定額が提示されるケースも珍しくありません。
この記事では、走行距離10万km超の車を高く売るための具体的な方法から、海外輸出需要の実態、さらに高額査定を実現するためのポイントまで徹底解説します。
なぜ10万km超の車でも高く売れるのか
「走行距離10万km=価値なし」という認識は、日本国内特有のものです。世界的に見ると、10万kmはまだまだ「現役」として評価される走行距離なのです。
海外では「日本車の10万km」は高評価
海外市場、特に東南アジア・アフリカ・ロシア・中東・オセアニアでは、日本車の品質と耐久性が非常に高く評価されています。
- メンテナンス水準の高さ – 日本の車検制度による定期整備
- 道路環境の良さ – 舗装率が高く車体へのダメージが少ない
- オーナーの丁寧な扱い – 日本人の車に対する愛着
- 純正部品の流通 – 修理・整備が容易
- 右ハンドル需要 – イギリス連邦諸国での需要
海外では「日本で10万km走った車」は「まだ半分しか使っていない優良車」として認識されています。アフリカやロシアでは30万km、40万kmまで使い続けることも珍しくありません。
円安が海外輸出需要を後押し
2022年以降の円安傾向は、日本車の海外輸出を大きく後押ししています。
海外バイヤーにとって、円安は「日本車を割安に購入できるチャンス」を意味します。その結果、海外輸出を前提とした買取価格が上昇しており、国内市場だけで評価されるより高い査定額が期待できるのです。
国内でも「過走行車専門」の需要がある
海外輸出だけでなく、国内にも10万km超の車を求める市場が存在します。
- 業務用車両 – 配送・営業車として低コストで調達
- 趣味車・セカンドカー – 走行距離を気にせず楽しめる
- 部品取り車 – 希少車の補修部品として
- レストアベース – 旧車愛好家の素材として
特に、生産終了から時間が経過した車種や、人気のスポーツカー・SUVは、走行距離に関わらず一定の需要があります。
10万km超でも高額査定が期待できる車種
すべての車が同じように評価されるわけではありません。海外輸出需要や国内市場での人気によって、高額査定が期待できる車種には特徴があります。
トヨタ車は圧倒的に強い
トヨタ車は世界中で「信頼性の代名詞」として認知されており、10万km超でも高い査定額が期待できます。
| 車種 | 特徴 | 主な輸出先 |
|---|---|---|
| ランドクルーザー | 世界最高峰の耐久性 | 中東・アフリカ・ロシア |
| ハイエース | 商用車として圧倒的人気 | 東南アジア・アフリカ |
| プラド | SUV人気の定番 | 中東・東南アジア |
| アルファード/ヴェルファイア | 高級ミニバンの代表 | 東南アジア・香港 |
| カローラ | 世界で最も売れた車 | 全世界 |
特にランドクルーザーとハイエースは、20万km超でも100万円以上の査定がつくケースがあります。
スポーツカー・旧車は走行距離より状態重視
スポーツカーや旧車は、走行距離よりもコンディションが重視される傾向があります。
- 日産 スカイラインGT-R(R32/R33/R34)
- 日産 シルビア/180SX
- マツダ RX-7(FC3S/FD3S)
- トヨタ スープラ(A70/A80)
- ホンダ NSX
- 三菱 ランサーエボリューション
- スバル インプレッサWRX STI
これらの車種は、アメリカの「25年ルール」(製造から25年経過した車は輸入規制が解除される)により、海外からの需要が急増しています。
ディーゼル車・4WD車は海外で人気
ディーゼルエンジン搭載車や4WD車は、過酷な環境で使用される海外市場で特に人気があります。
- トヨタ ハイラックス
- 三菱 パジェロ
- 日産 サファリ/パトロール
- いすゞ ビッグホーン
- スズキ ジムニー
ディーゼル車は燃費が良く、トルクフルな走りが未舗装路の多い地域で重宝されます。
一般買取店で10万km超の車が安く買い叩かれる理由
走行距離10万km超の車を一般的な中古車買取店やディーラー下取りに出すと、本来の価値より大幅に安い価格を提示されることがあります。
国内市場だけで評価される
一般的な買取店は、国内中古車市場での再販を前提に査定を行います。
日本の中古車市場では「10万km超=過走行」というイメージが根強く、走行距離だけで一律に減額されるケースが多いのです。
- 10万km超 → 「過走行車」として大幅減額
- 15万km超 → 「値段がつかない」と言われることも
- 20万km超 → 「廃車」を勧められる
しかし、海外輸出ルートを持つ専門店なら、海外市場での需要を踏まえた適正価格で買い取ることができます。
海外輸出ルートがない
一般的な買取店には、海外への販売ネットワークがありません。
そのため、国内で売れにくい過走行車は「在庫リスク」と判断され、低い査定額しか提示できないのです。
一方、海外輸出専門店や旧車専門店は、世界各国にバイヤーネットワークを持っており、日本で評価されない車でも適正価格で買取できます。
整備履歴の価値を評価できない
10万km超の車にとって、整備履歴は車の価値を証明する重要な資料です。
しかし、一般店では整備履歴の内容を詳細に評価するノウハウがなく、「走行距離」という数字だけで機械的に減額してしまいます。
専門店であれば、タイミングベルト交換済み、オイル交換履歴が豊富、ディーラー整備記録ありといったプラス要素を正当に評価してくれます。
10万km超の車を高く売る5つの方法
走行距離10万km超の車を高く売るためには、適切な準備と売却先の選択が重要です。
1. 海外輸出ルートを持つ専門店で査定を受ける
10万km超の車を高く売るための最も確実な方法は、海外輸出ルートを持つ専門店に査定を依頼することです。
- 海外市場での需要を踏まえた査定
- 走行距離だけで減額されない
- 整備履歴を正当に評価
- 国内で売れない車でも買取可能
- 廃車買取より大幅に高い査定額
旧車王は、1980年代〜2000年代の国産車買取に強みを持つ専門店として、海外輸出ルートも豊富に保有しています。無料の出張査定に対応しているため、「まずは現在価値を知りたい」という方でも気軽に利用できます。
2. 整備記録簿を整理して提示する
10万km超の車において、整備記録簿は車の「健康状態」を証明する重要書類です。
- 定期点検記録簿(ディーラー・整備工場での点検履歴)
- 車検証(継続車検の履歴)
- オイル交換記録(レシート・メモでも可)
- タイミングベルト交換記録(交換済みの場合)
- 消耗品交換記録(ブレーキパッド、バッテリー等)
特に、10万km前後でタイミングベルト交換済みの車は、エンジンの信頼性が高いと評価され、大幅なプラス査定が期待できます。
3. 外装・内装の清掃を行う
査定前の清掃は、第一印象を大きく左右します。
- 外装:洗車・ワックスがけ
- 内装:掃除機がけ・ダッシュボード拭き
- 臭い対策:消臭剤・換気
- 荷物整理:不要物の撤去
- エンジンルーム:軽い清掃
費用をかけずにできる清掃だけでも、査定員の心証が良くなり、数万円の査定アップにつながることがあります。
4. 純正部品・スペアキーを揃える
社外パーツに交換している場合は、純正部品を保管しているかどうかが査定に影響します。
- 純正ホイール(社外ホイールに交換済みの場合)
- 純正マフラー(社外マフラーに交換済みの場合)
- スペアキー
- 取扱説明書
- 新車時保証書
特に海外輸出では、純正状態に近い車両が好まれる傾向があります。
5. 複数の専門店で相見積もりを取る
1社だけの査定で決めるのではなく、複数の専門店から相見積もりを取ることが重要です。
買取店によって得意な車種や輸出先が異なるため、同じ車でも査定額に20万円〜50万円の差が出ることがあります。
少なくとも2〜3社から査定を受け、最も条件の良い店舗を選びましょう。
10万km超の車を売る際の注意点
廃車業者には安易に依頼しない
「走行距離が多いから廃車にするしかない」と思い込み、廃車買取業者に依頼するのは早計です。
廃車業者は、車をスクラップ価値(鉄くず+部品取り)で評価するため、まだ走れる状態の車でも数万円程度の査定しかつきません。
まずは海外輸出ルートを持つ専門店で査定を受け、「本当に廃車にするしかないのか」を確認しましょう。
ディーラー下取りは避ける
新車購入時のディーラー下取りは、10万km超の車には特に不利です。
- 過走行車は「査定ゼロ」と言われがち
- 海外輸出ルートがない
- 中古車販売が本業ではないため評価が甘い
- 新車販売の値引き調整に使われる
新車を購入する場合でも、下取りではなく専門店への売却+新車購入の形にすることで、トータルで得をするケースが多いです。
走行距離のキリ番を意識する
中古車市場では、走行距離の「キリの良い数字」が心理的に影響します。
「9万8,000km」と「10万2,000km」では、わずか4,000kmの差でも印象が大きく異なります。キリ番(10万km、15万km、20万km)を超える前に売却を検討するのも一つの戦略です。
海外輸出で高く売れる車の条件
海外輸出で高額査定を得るためには、いくつかの条件があります。
右ハンドル車
イギリス連邦諸国(イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、ケニアなど)では右ハンドル車が主流です。日本車はそのまま輸出できるため、これらの国々で高い需要があります。
ディーゼルエンジン車
燃料事情の悪い地域では、ディーゼルエンジンの燃費の良さと耐久性が重宝されます。特にアフリカ・中東市場ではディーゼル車の需要が高いです。
4WD・SUV
未舗装路の多い地域では、4WDやSUVが必需品です。ランドクルーザー、パジェロ、ハイラックスなどは、どんな走行距離でも需要があります。
シンプルな装備
高度な電子装備は、海外では「故障リスク」と見なされることがあります。むしろ、シンプルで整備しやすい車の方が好まれる地域も多いです。
よくある質問
Q. 走行距離20万km超でも売れますか?
はい、車種とコンディション次第で売却可能です。特にランドクルーザー、ハイエース、ハイラックスなどは、20万km超でも海外市場で需要があります。まずは専門店で査定を受けてみることをおすすめします。
Q. 故障している箇所があっても売れますか?
軽微な故障であれば、現状のまま買取可能なケースが多いです。エアコン不調、パワーウィンドウ故障、小さな傷やへこみ程度であれば、査定額から修理費相当分を差し引いた価格で買い取ってもらえます。
Q. 車検が切れていても売れますか?
車検切れでも買取可能です。海外輸出される車は日本の車検とは関係なく販売されるため、車検の有無は査定にあまり影響しません。
Q. 事故歴がある車でも売れますか?
事故歴があっても、現在の走行に問題がなければ買取可能です。ただし、フレームに影響する大きな事故歴がある場合は、査定額に影響することがあります。正直に申告することが重要です。
まとめ:10万km超の車を高く売るために
走行距離10万km超の車を高く売るためのポイントを改めて整理します。
- 海外輸出ルートを持つ専門店で査定を受ける
- 整備記録簿を整理して提示する
- ディーラー下取り・廃車業者は避ける
「10万km超だから売れない」という思い込みは捨ててください。海外市場では、日本車の10万kmは「まだまだ現役」として高く評価されています。
特にトヨタ車やスポーツカー、ディーゼル車、4WD車は、走行距離に関わらず高額査定が期待できます。
「走行距離が多いから諦めていた」
「ディーラーで査定ゼロと言われた」
という方は、まずは無料査定を受けてみることをおすすめします。査定だけでも無料で対応しているため、気軽に相談してみてください。

