「初代NSXを売りたいけど、一般の買取店で価値を理解してもらえるか不安…」
「希少車だから専門店じゃないと正しく評価されないのでは?」
初代NSX(NA1/NA2)は、1990年〜2005年まで生産されたホンダのミッドシップスポーツカーです。
世界初のオールアルミモノコックボディを採用し、「日常で使えるスーパーカー」というコンセプトで開発されました。フェラーリやポルシェに匹敵する走行性能を持ちながら、日本車ならではの信頼性を兼ね備えた伝説的な1台です。
現在では「ネオクラシックカー」として国内外で再評価が進み、状態の良い個体は数百万円〜1,000万円以上の高額査定も期待できる車種となっています。
しかし、一般的な買取店ではNSX特有の価値やコンディションの見極めができず、本来の価値より大幅に安い価格を提示されるケースが少なくありません。
特に初代NSXのような希少車は、専門店で査定を受けるか否かで買取価格に数十万円〜100万円以上の差が出ることも珍しくないのです。
この記事では、初代NSXの買取相場からNA1・NA2・Type Rの違い、査定で重視されるポイント、さらに高値売却を実現するための具体的な方法まで徹底解説します。
初代NSXの買取相場【2025年最新版】
初代NSXの買取相場は、型式・グレード・走行距離・ミッション・ボディカラー・整備履歴によって大きく変動します。
特にNSXは希少車のため、市場に出回る個体数が限られており、状態やグレードによって査定額に大きな幅が生まれます。
2025年現在の市場動向をもとに、以下の表で相場レンジをまとめました。
| グレード・仕様 | 型式 | ミッション | 買取相場(目安) |
|---|---|---|---|
| NSX 標準 | NA1 | AT | 400万円〜700万円 |
| NSX 標準 | NA1 | MT | 600万円〜1,000万円 |
| NSX Type T | NA1 | MT/AT | 500万円〜900万円 |
| NSX 3.2L(MT車のみNA2) | NA2 | MT | 700万円〜1,200万円 |
| NSX Type S | NA1/NA2 | MT | 800万円〜1,300万円 |
| NSX Type R | NA1(92R) | MT | 1,500万円〜2,500万円 |
| NSX-R | NA2(02R) | MT | 2,000万円〜(上限なし) |
※上記は目安であり、実際の査定額は車両の状態・走行距離・修復歴・整備履歴などにより大きく変動します。特に02R(NA2 Type R)は、状態の良い個体で3,000万円〜6,000万円以上の高額査定実績も多数あります。正確な価値を知るには専門店での査定が必要です。
初代NSXは、生産終了から20年近くが経過しているにもかかわらず、年々相場が上昇傾向にあります。特にType Rは生産台数が限られているため、状態の良い個体は市場に出回りにくくなっています。
また、NSXは海外市場での需要も高く、特に北米ではアキュラNSXとして販売されていた経緯から人気が根強く、海外輸出ルートを持つ旧車専門店では、国内相場を上回る査定額が提示されるケースも珍しくありません。
型式別の違いと特徴(NA1・NA2)
初代NSXは、生産期間中に大きく分けて2つの型式が存在します。それぞれの特徴と相場の違いを見ていきましょう。
NA1型(1990-2001年式)の相場と特徴
1990年にデビューしたNA1型は、初代NSXの原点となるモデルです。3.0L V6 VTECエンジン(C30A型)を搭載し、最高出力280馬力を発生します。
- C30A型 3.0L V6 VTECエンジン(280馬力)
- 5速MT / 4速AT
- オールアルミモノコックボディ
- リトラクタブルヘッドライト(〜1995年前期)
- 固定式ヘッドライト(1995年後期〜)
👉NA1型の買取相場は、ATモデルで400万円〜700万円、MTモデルで600万円〜1,000万円が目安です。
NA1型の中でも、1995年以前のリトラクタブルヘッドライト仕様は「前期型」として人気が高く、コレクター需要があります。
NA2型(1997-2005年式)の相場と特徴
1997年2月のマイナーチェンジで登場したNA2型は、排気量を3.2Lに拡大し、6速MTを採用するなど大幅な進化を遂げました。ただし、AT車は引き続きNA1型(3.0L)として2005年まで生産されていました。
- C32B型 3.2L V6 VTECエンジン(280馬力・トルク向上)
- 6速MT
- 固定式ヘッドライト
- ブレーキ・サスペンションの強化
- ボディ剛性の向上
※AT車は3.0L(C30A)のNA1型として継続生産
👉 NA2型(6MT)の買取相場は、標準モデルで700万円〜1,200万円に達します。
Type Rの価値と相場
NSX Type Rは、サーキット走行を想定した軽量化モデルとして特別な存在です。生産台数が限られており、希少性が極めて高いグレードです。
NSX Type R(NA1・1992年・通称「92R」)
- 約120kgの軽量化(車両重量1,230kg)
- 専用サスペンション・ブレーキ
- エアコン・オーディオレス(オプション設定)
- 生産台数:約483台
- 買取相場: 1,500万円〜2,500万円
NSX-R(NA2・2002年・通称「02R」)
- カーボンファイバー製ボンネット・リアスポイラー
- 専用チューニングエンジン
- 専用足回り・ブレンボブレーキ
- 生産台数:約140〜150台
- 買取相場: 2,000万円〜(状態により3,000万円以上も)
Type Rは生産台数が極めて少なく、市場に出回ること自体が稀です。状態の良い個体であれば、相場を大きく超える査定も期待できます。ただし、正確な価値は専門店でないと判断が難しい車両です。
初代NSXの査定額を左右するポイント
初代NSXを高く売るためには、この車種特有の査定ポイントを理解しておくことが重要です。
以下の要素が、査定額に直接影響します。
ミッションの種類(MT vs AT)
NSXの査定において、最も価格差が出やすいのがミッションの種類です。
- スポーツカーとしての本来の価値
- コレクター・マニア需要が高い
- 海外市場での需要が圧倒的に高い
- 生産台数がAT車より少ない
同じグレード・状態であっても、MT車とAT車で100万円〜200万円以上の差が生じることは珍しくありません。
ボディカラーの人気度
NSXはボディカラーによっても査定額が変動します。
- フォーミュラレッド – NSXを象徴する定番カラー
- チャンピオンシップホワイト – Type R専用色として人気
- ベルリナブラック – シックで根強い人気
- ロングビーチブルーパール – 希少性が高い
特にフォーミュラレッドとチャンピオンシップホワイトは需要が高く、プラス評価となりやすいカラーです。
アルミボディのコンディション
NSX最大の特徴であるオールアルミボディは、修復歴の有無が査定に大きく影響します。
- 修復歴の有無 – アルミボディの板金修理は困難で、修復歴があると大幅減額
- 腐食・サビの状態 – アルミは錆びにくいが、電食のリスクあり
- 塗装のオリジナリティ – 全塗装車より純正塗装維持車が高評価
- パネルのチリ合わせ – ボディパネルの隙間が均一か
アルミボディは鉄ボディと異なり、修理が非常に難しく専門技術が必要です。そのため、無事故・修復歴なしの個体は特に高く評価されます。
エンジン・駆動系のコンディション
NSXのC30A/C32Bエンジンは、適切にメンテナンスされていれば長寿命ですが、経年劣化による問題も生じます。
- VTECの作動状態 – 高回転域での切り替わり
- オイル消費量 – 過度なオイル消費がないか
- ミッションの状態 – シフトフィール・シンクロの摩耗
- クラッチの残量(MT車)
- 異音・振動の有無
特にVTECの切り替わりがスムーズであることは、エンジンの健全性を示す重要なポイントです。
整備記録簿・メンテナンス履歴
NSXのような希少車において、整備記録簿は査定額を大きく左右する重要な要素です。
- ホンダディーラーでの定期点検記録
- タイミングベルト交換履歴(10万km毎推奨)
- クラッチ交換履歴(MT車)
- 足回りのリフレッシュ履歴
- エンジンオイル交換記録
NSXは生産終了から約20年が経過しているため、どのようなメンテナンスがされてきたかが車両の価値を大きく左右します。新車時からの記録簿が揃っている個体は、それだけで大きなアドバンテージとなります。
純正状態の維持
NSXはコレクターズカーとしての価値も高いため、純正状態を維持している個体が高く評価されます。
- 純正ホイールの装着
- 純正マフラーの装着
- 純正サスペンションの維持
- 純正内装の保存状態
- 純正オーディオ・ナビの有無
カスタムされている場合でも、純正部品を保管していることを伝えると評価が上がる可能性があります。
一般買取店で初代NSXが安く叩かれる理由
初代NSXを一般的な中古車買取店に持ち込むと、本来の価値より大幅に安い査定額を提示されるケースが多く見られます。
希少車の価値を正しく評価できない
一般買取店の最大の問題は、NSXのような希少車の市場価値を把握できていないことです。
- 「古い車」として一律に減額される
- グレードごとの価値差を理解していない
- Type Rの希少性を正しく評価できない
- MT車とAT車の価格差を把握していない
- ボディカラーによる需要差を考慮しない
その結果、本来であれば高額査定となるべき個体が、一般的な中古車と同じ基準で安く査定されてしまいます。
アルミボディの特殊性を理解していない
NSXのオールアルミボディは、一般的な鉄製ボディとは全く異なる評価基準が必要です。
- アルミボディの修理難易度を過大評価 → 必要以上の減額
- 「特殊な車だから売りにくい」という先入観
- アルミ特有の経年変化を「劣化」と誤認
NSXに精通した旧車専門店であれば、アルミボディの状態を正しく評価し、適正価格での買取が可能です。
販売ルートの限界
NSXのような高額車は、理解のある購入者に販売する必要があります。一般店は幅広い層への販売を前提としているため、販売先が限定される高額スポーツカーは在庫リスクが高いと判断されがちです。
一方、専門店はNSXファン向けのネットワークや海外輸出ルートを持っているため、適正価格での買取が可能となります。
初代NSXを高く売る実践方法
旧車専門店で査定を受ける
初代NSXを高く売るための最も確実な方法は、NSXの価値を理解している専門店に査定を依頼することです。
- NSXの市場価値を正確に把握している
- グレード・仕様ごとの価格差を理解している
- アルミボディの状態を正しく評価できる
- NSXファン向けの販売ネットワークを保有
- 海外輸出ルートで高値販売が可能
旧車王は、1990年代のネオクラシックカー買取に特化した専門店として、初代NSXの買取実績も豊富です。無料の出張査定にも対応しているため、「まずは愛車の現在価値を知りたい」という方でも気軽に利用できます。
整備記録簿・書類を整理して提示する
NSXのような希少車において、整備記録簿や関連書類は査定額に直結する重要アイテムです。
- 定期点検記録簿(できれば新車時から)
- タイミングベルト交換記録
- クラッチ・ミッション関連の整備記録
- 足回りリフレッシュの作業明細
- 新車時の保証書・取扱説明書
- スペアキー
特に、ホンダディーラーでの整備履歴が残っている車両は、メンテナンス状態の信頼性が高く評価されます。
純正部品の保管をアピールする
カスタムしている場合でも、純正部品を保管していることは大きなプラス評価につながります。
- 純正ホイール
- 純正マフラー
- 純正サスペンション
- 純正エアクリーナーボックス
- 純正ECU(書き換えしている場合)
「純正に戻せる状態」であることは、購入者にとって安心材料となるため、査定でもプラス評価となります。
NSXのカスタム車両はどう評価される?
NSXはチューニングベースとしても人気があり、カスタムされた個体も少なくありません。カスタム車両の査定評価について解説します。
プラス評価されやすいカスタム
- 高品質な車高調 – OHLINS・TEIN・無限など
- ブレーキ強化 – ブレンボ・エンドレスなど
- 純正形状マフラー – 無限・TAITEC・アミューズなど
- ホンダアクセス/無限パーツ – 純正オプション扱いで高評価
- 純正部品の保管 – いつでも純正に戻せる状態
特に無限パーツは、NSXファンからの需要が高く、装着されていることがプラス評価になるケースもあります。
マイナス評価されやすいカスタム
- 過度なエンジンチューン(耐久性への懸念)
- 安価な社外エアロへの交換
- 内装の大幅な改造
- ワイドボディ化など不可逆改造
- 車検非対応の改造
- 純正部品を廃棄してしまった場合
特に、純正に戻せない改造やエンジンに過度な負荷をかけるチューンは、減額対象となりやすいです。
初代NSXの売却タイミング
NSXの相場は、車両コンディションと市場動向によって変動します。売却タイミングについて解説します。
大きな整備の前後を意識する
NSXは経年車のため、一定の走行距離で大きな整備が必要になります。
- タイミングベルト交換: 15万円〜25万円
- クラッチ交換: 20万円〜35万円
- 足回りリフレッシュ: 30万円〜50万円
- エンジンオーバーホール: 80万円〜150万円
整備直後であれば、その費用分が査定額に反映されやすくなります。逆に、整備が必要な状態で売却すると、その費用分が減額されることもあります。
ただし、整備費用がそのまま査定額に上乗せされるとは限らないため、大きな整備を行う前に一度査定を受けることをおすすめします。
海外市場の需要動向
初代NSXは、海外市場で「日本が生んだスーパーカー」として高い人気を誇っています。
- アメリカ(25年ルール): 2000年式まで輸入解禁済み(2025年時点)
- カナダ: 15年ルールで全年式輸入可能
- 欧州・オセアニア: 継続的な需要あり
- 円安効果: 海外バイヤーにとって割安感あり
海外輸出ルートを持つ専門店であれば、国内相場を上回る査定が提示される可能性もあります。
「状態が悪化する前」がベスト
NSXに限らず、旧車は時間の経過とともにコンディションが低下していきます。
- VTECの切り替わりが不安定になってきた
- オイル消費が増えてきた
- ミッションの入りが悪くなってきた
- 異音や振動が気になり始めた
- 電装系にトラブルが増えてきた
これらの症状が顕在化すると、修理費用がかさむだけでなく査定額も下がります。調子の良いうちに査定を受けることが、高値売却のポイントです。
まとめ:初代NSXを高値で売却するために
初代NSXを高く売るための重要ポイントを改めて整理します。
- NSXの価値を理解している旧車専門店で査定を受ける
- 整備記録簿・書類を揃えて提示する
- コンディションが良いうちに売却する
初代NSXは、世界初のオールアルミボディを採用した日本を代表するスーパーカーとして、2025年現在も高い人気を誇っています。
特に、MT車・人気カラー・Type Rなどの希少グレードは、国内外で強い需要があり、適切な専門店で査定を受ければ想像以上の査定額が提示されることも珍しくありません。
「初代NSXを手放すか迷っている」
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という方は、まずは無料査定を受けてみることをおすすめします。査定だけでも無料で対応しているため、気軽に相談してみてください。

