「プレリュードを売りたいけど、古いデートカーだから価値がつくのか不安…」
「リトラクタブルライトのモデル、今でも高く売れるの?」
ホンダ・プレリュードは、1978年〜2001年まで5世代にわたり生産された、ホンダを代表するスペシャリティクーペです。
特に4代目(BA8/BB1/BB4)と5代目(BB5〜BB8)は、VTECエンジン搭載や世界初の4WS(四輪操舵)など、ホンダの先進技術を惜しみなく投入したモデルとして今なお評価されています。
現在では「ネオクラシックカー」として再評価が進み、状態の良い個体であれば数十万円〜、極めて希少な極上車では100万円前後の買取価格も期待できる場合があります。
しかし、一般的な買取店では2ドアクーペの需要や、VTECエンジンの価値を正しく評価できないケースが少なくありません。
プレリュードのような旧車スペシャリティカーは、専門店で査定を受けるか否かで買取価格に数十万円の差が出ることも珍しくないのです。
この記事では、プレリュード4代目(BA8/BB1/BB4)・5代目(BB5〜BB8)の買取相場の傾向から査定で重視されるポイント、さらに高値売却を実現するための具体的な方法まで徹底解説します。
プレリュードとは?市場価値
ホンダ・プレリュードは、1978年から2001年まで5世代にわたって生産されたホンダを代表するスペシャリティクーペです。
車名の「プレリュード(Prelude)」は音楽用語で「前奏曲」を意味し、ホンダの新技術を真っ先に投入する「技術の先駆者」としての役割を担ってきました。
1980年代後半から1990年代にかけては「デートカー」ブームの象徴的存在となり、低く流麗なスタイリングと先進装備で若者を中心に絶大な人気を誇りました。
プレリュードの最大の特徴は、その時代の最先端技術をいち早く採用してきた点にあります。
世界初の電子制御4WS(四輪操舵システム)、可変バルブタイミング機構「VTEC」の市販車初搭載、そして左右の駆動力を自在に配分する「ATTS」など、ホンダの技術力を世に示すショーケースとしての役割を果たしてきました。
- 初代(1978-1982年):ホンダ初のスペシャリティクーペとして登場
- 2代目(1982-1987年):リトラクタブルヘッドライト初採用
- 3代目(1987-1991年):世界初の機械式4WSを搭載、デートカーブームを牽引
- 4代目(1991-1996年):VTEC搭載、電子制御4WS採用、リトラ最終モデル
- 5代目(1996-2001年):ATTS搭載Type S登場、プレリュード最終型
特に本記事で取り上げる4代目(BA8/BB1/BB4)と5代目(BB5〜BB8)は、H22A型VTECエンジンを搭載し、最高出力200〜220馬力を発揮。FF(前輪駆動)でありながらスポーティな走りを実現し、「羊の皮を被った狼」とも称されました。
2001年に惜しまれつつ生産終了となりましたが、その先進性とスタイリングの美しさから、現在でもホンダファンや旧車愛好家から高い評価を受けています。
ネオクラシックカーとして再評価が進む今、状態の良い個体は希少価値が高まっています。
プレリュードの買取相場【2025年版】
プレリュードの買取相場は、世代・グレード・走行距離・エンジンコンディション・修復歴によって大きく変動します。
特にVTEC搭載グレードや4WS装備車は、ホンダファンからの需要が高く査定額に差が出やすい傾向があります。
2025年現在の市場動向をもとに、おおよその相場傾向をまとめました。
4代目プレリュード(BA8/BB1/BB4・1991-1996年)の相場傾向
4代目は、プレリュード史上最も人気の高い世代と言われています。リトラクタブルヘッドライトを採用した最後のモデルであり、VTEC搭載の「Si VTEC」は特に評価が高いグレードです。
| グレード | 型式 | 状態 | 買取相場(目安) |
|---|---|---|---|
| Si / Xi | BA8/BB4 | 走行10万km以下・良好 | 10万円〜40万円 |
| Si VTEC | BB1 | 走行10万km以下・良好 | 30万円〜60万円 |
| Si VTEC(低走行・極上車) | BB1 | 走行5万km以下・極上 | 60万円〜100万円程度 |
| 全グレード | — | 過走行・要整備 | 5万円〜20万円 |
※上記はあくまで目安です。実際の買取価格は車両の状態によって大きく変動します。
5代目プレリュード(BB5〜BB8・1996-2001年)の相場傾向
5代目は、プレリュード最終型として固定式ヘッドライトを採用。世界初のATTS(アクティブトルクトランスファーシステム)を搭載した「Type S」が最上級グレードです。
| グレード | 型式 | 状態 | 買取相場(目安) |
|---|---|---|---|
| Xi / Si | BB5/BB7 | 走行10万km以下・良好 | 5万円〜20万円 |
| SiR / SiR S spec | BB6/BB8 | 走行10万km以下・良好 | 15万円〜40万円 |
| Type S(ATTS搭載) | BB6/BB8 | 走行10万km以下・良好 | 20万円〜50万円 |
| Type S(低走行・極上車) | BB6/BB8 | 走行5万km以下・極上 | 50万円〜80万円程度 |
| 全グレード | — | 過走行・要整備 | 3万円〜15万円 |
※上記はあくまで目安です。ATTSの動作状態やミッション形式によっても変動します。
プレリュードは海外でも「JDMスペシャリティカー」として人気があり、特に北米やヨーロッパでは需要が高まっています。
海外輸出ルートを持つ旧車専門店では、国内相場を上回る査定額が提示されるケースもあります。
世代・グレード別の特徴と査定評価
プレリュードは世代やグレードによって特徴が大きく異なります。それぞれの査定での評価ポイントを詳しく見ていきましょう。
4代目(BA8/BB1/BB4・1991-1996年)の特徴
4代目プレリュードは、バブル期に開発されたホンダの技術力を結集したモデルです。リトラクタブルヘッドライトを採用した最後のプレリュードとして、クラシックカーファンからも高い評価を受けています。
- H22A型VTECエンジン搭載(Si VTEC:200馬力)
- リトラクタブルヘッドライト採用(最終モデル)
- 4WS(四輪操舵システム)搭載モデルあり
- 低く美しいクーペスタイル
👉4代目でもっとも査定評価が高いのは、H22A型VTEC搭載の「Si VTEC」(BB1)です。
特にリトラクタブルヘッドライトは海外でも人気が高く、コレクター需要も見込めます。
5代目(BB5〜BB8・1996-2001年)の特徴
5代目は、プレリュードの最終型としてスタイリングを一新。固定式ヘッドライトを採用し、よりモダンなデザインとなりました。技術面では世界初のATTS(アクティブトルクトランスファーシステム)を搭載した「Type S」が登場しています。
- H22A型VTECエンジン継続(SiR:200馬力 / Type S:220馬力※高出力版)
- 固定式プロジェクターヘッドライト
- ATTS搭載(Type S):世界初の左右駆動力可変システム
- 電子制御4WS搭載モデルあり
👉5代目では、ATTS搭載の「Type S」が最も高い査定評価を受けます。
ATTSはホンダの先進技術の結晶であり、正常に動作する車両は技術的価値も評価されます。
プレリュードの査定額を左右するポイント
プレリュードを高く売るためには、ホンダ車・スペシャリティクーペ特有の査定ポイントを理解しておくことが重要です。
以下の要素が、査定額に直接影響します。
VTECエンジンのコンディション
プレリュードの査定で最も重要なのがH22A型VTECエンジンの状態です。高回転型のVTECエンジンは、適切なメンテナンスが行われているかどうかで寿命が大きく変わります。
- VTEC切り替わりの状態 – スムーズに作動するか
- エンジンオイルの管理履歴 – 定期交換の記録
- 異音・白煙の有無 – 始動時・高回転時の状態
- オイル滲み・漏れ – ヘッドカバーガスケット等
- タイミングベルト交換履歴 – 交換済みはプラス評価
特に、VTECが正常に切り替わらない場合は大幅な減額対象となります。査定前にVTECの動作確認をしておくことをおすすめします。
4WS・ATTSの動作状態
プレリュードの特徴である4WS(四輪操舵)やATTS(アクティブトルクトランスファーシステム)は、正常に動作するかどうかが査定に大きく影響します。
- 4WSの作動状態(低速・高速での挙動)
- 警告灯の点灯有無
- ATTSの動作音・異常振動
- ステアリングのセンターずれ
これらの機構が故障している場合、修理費用が高額になるため減額されやすい一方、正常動作していれば希少性として評価されます。
リトラクタブルヘッドライトの状態(4代目)
4代目プレリュードは、リトラクタブルヘッドライトの動作状態が査定ポイントになります。
- 開閉動作のスムーズさ
- 左右の動作の同期
- モーター・ギアの異音有無
- レンズの曇り・劣化
リトラクタブルヘッドライトは現在の保安基準では新規採用できないため、希少価値として評価されます。動作不良の場合でも、部品取り需要があるため価値がつくことがあります。
ボディ・外装の状態
プレリュードは生産終了から20年以上が経過しているため、錆や塗装劣化が進んでいる車両も見られます。
- 塗装のオリジナリティ(全塗装の有無)
- 錆の発生状況(リアフェンダー・サイドシル周り)
- サンルーフの動作・雨漏り(装備車)
- エアロパーツの状態(純正・社外の確認)
- ガラスのモール劣化
特に、純正色を維持している車両や修復歴のない車両は高評価を受けます。
ミッションの状態
プレリュードはMT車の人気が高く、ミッションの状態が査定額に大きく影響します。
- シフトの入り(特に2速・3速)
- クラッチの滑り・ジャダー
- シンクロの摩耗状態
- AT車はシフトショック・滑りの有無
MT車で5速がSi VTEC、AT車がベースグレードに多い傾向があり、一般的にMT車の方が高評価となります。
整備記録簿の有無
旧車において、整備記録簿は査定額を大きく左右する重要な要素です。
- ディーラーや専門店での定期点検記録
- タイミングベルト交換履歴
- クラッチ交換履歴
- 4WS・ATTS関連の整備記録
- 新車時からの記録簿一式
記録簿がない場合でも、整備のレシートやメモがあれば査定時に提示することをおすすめします。
一般買取店でプレリュードが安く叩かれる理由
プレリュードのようなスペシャリティクーペを一般的な中古車買取店に持ち込むと、本来の価値より安い査定額を提示されるケースが多く見られます。
スペシャリティクーペの価値を理解していない
一般買取店の最大の問題は、2ドアクーペやVTECエンジンの価値を正しく評価できないことです。
- 「2ドアは売りにくい」という理由で一律減額
- VTECエンジンの技術的価値を評価できない
- 4WSやATTSを「故障リスク」としか見ない
- リトラクタブルライトの希少性を理解していない
その結果、状態の良い個体でも「古い2ドアだから」という理由だけで安く買い叩かれてしまいます。
販売先が限られると判断される
一般買取店は、ファミリー層や実用車を求める顧客がメインのため、2ドアクーペは「売りにくい車」と判断されます。一方、旧車専門店はホンダファン向けのネットワークや海外輸出ルートを持っているため、適正価格での買取が可能です。
特殊機構を過度に減額対象とする
旧車やホンダ車に詳しくない店舗では、4WSやATTSなどの特殊機構を「故障リスク」として過大に減額する傾向があります。
- 「4WSは故障すると高額」→ 根拠なく大幅減額
- 「ATTSは部品がない」→ 一律減額
- 「VTECは高回転使用で消耗」→ 実際の状態を見ずに減額
専門店であれば、現状のコンディションを正確に判断し、これらの機構が正常であれば逆にプラス評価となります。
プレリュードを高く売る実践方法
旧車専門店・ホンダ専門店で査定を受ける
プレリュードを高く売るための最も確実な方法は、VTECエンジンやホンダ車の価値を理解している専門店に査定を依頼することです。
- VTECエンジンの状態を正確に評価
- 4WS・ATTSを故障リスクではなく価値として評価
- ホンダファン向けの販売ルートを保有
- 海外輸出ルートで高値販売が可能
- グレードや年式の希少性を正当評価
旧車王は、1980〜90年代のネオクラシックカー買取に特化した専門店として、プレリュードの買取実績も豊富です。無料の出張査定にも対応しているため、「まずは愛車の現在価値を知りたい」という方でも気軽に利用できます。
売却前の準備で査定額アップ
査定を受ける前に、以下の準備をしておくことで査定額アップが期待できます。
- 車内・エンジンルームの清掃
- 整備記録簿・レシート類の整理
- 純正部品があれば用意(社外品装着車)
- スペアキー・取扱説明書の確認
- VTEC・4WS・ATTSの動作確認
特に、純正部品を保管している場合は必ず申告しましょう。「純正に戻せる状態」は大きなプラス評価となります。
カスタム車両の評価について
プレリュードはカスタムベースとしても人気があり、多くの車両が何らかのカスタムを受けています。
- 車高調(TEIN・CUSCO等の有名ブランド)
- マフラー(無限・SPOON・FUJITSUBO等)
- 無限・モデューロ純正オプションパーツ
- ブレーキ強化パーツ
- 純正部品の保管あり
- 4WS・ATTSの取り外し・無効化
- 安価なエアロパーツへの交換
- 内装の大幅な改造
- エンジン内部への過度なチューニング
- 純正部品を廃棄してしまった場合
カスタム車両は正直に申告することが重要です。隠しても査定時にわかってしまうため、事前に伝えておく方が印象も良くなります。
プレリュードの売却タイミング
プレリュードの相場は、車両の状態と市場動向に大きく影響されます。
大きな故障が発生する前に売却する
旧車の売却で最も理想的なタイミングは、大きな故障やトラブルが発生する前です。
- VTECの切り替わりが不調
- 4WS・ATTS警告灯が点灯
- エンジンからの異音・オイル漏れが目立つ
- ミッションの入りが悪くなった
- サンルーフからの雨漏り
これらの症状が出始めたら、完全に故障する前に査定を受けることをおすすめします。
海外需要の高まりを活かす
プレリュードは海外で「JDMスペシャリティクーペ」として人気が高まっています。
- アメリカ(25年ルール): 1999年式まで輸入解禁済み
- カナダ: 15年ルールで全年式輸入可能
- 欧州・オセアニア: ホンダ人気で需要増加中
- 円安効果: 海外バイヤーが日本車を割安に購入可能
海外輸出ルートを持つ専門店なら、国内相場を上回る価格で売却できる可能性があります。
ネオクラシック人気が続いている今がチャンス
1990年代の国産スペシャリティカーは、現在「ネオクラシックカー」として世界的に注目を集めています。
プレリュードはホンダのVTEC技術と先進装備を詰め込んだスペシャリティクーペとして、この人気が続いている今が売却の好機と言えるでしょう。
まとめ:プレリュードを高値で売却するために
プレリュードを高く売るための重要ポイントを改めて整理します。
- 旧車専門店・ホンダ車に強い専門店で査定を受ける
- VTECエンジン・4WS・ATTSの状態が重要
- 大きな故障が発生する前に売却する
ホンダ・プレリュード(4代目BA8/BB1/BB4・5代目BB5〜BB8)は、VTECエンジンと先進技術を搭載したホンダの名車として、2025年現在も根強い人気を誇っています。
特に4代目Si VTECや5代目Type Sは、国内外で高い需要があり、適切な専門店で査定を受ければ想像以上の査定額が提示されることもあります。
「プレリュードを手放すか迷っている」
「年式が古いので査定額が心配」
という方は、まずは無料査定を受けてみることをおすすめします。査定だけでも無料で対応しているため、気軽に相談してみてください。

