「MR2を売りたいけど、ミッドシップだから一般店では正しく評価されなさそう…」
「古い車だし、買取価格がつくのか不安」
トヨタMR2は、1984年〜1999年まで生産された国産初の量産ミッドシップスポーツカーです。後継のMR-S(1999年〜2007年)を含め、日本が世界に誇るライトウェイトスポーツとして今なお根強い人気を誇ります。
特に2代目のSW20型は、ターボモデルで最高出力245馬力を発揮し、「和製フェラーリ」とも称されたスタイリングで、国内外のスポーツカーファンから高い評価を受けています。
現在では「ネオクラシックカー」として再評価が進み、状態の良い個体であれば数十万円〜200万円程度の買取価格も期待できる状況です。
しかし、一般的な買取店ではミッドシップレイアウト特有の構造や、スポーツカーとしての価値を正しく評価できないケースが少なくありません。
MR2・MR-Sのような旧車スポーツは、専門店で査定を受けるか否かで買取価格に数十万円以上の差が出ることも珍しくないのです。
この記事では、MR2(SW20)・MR-S(ZZW30)の買取相場の傾向から査定で重視されるポイント、さらに高値売却を実現するための具体的な方法まで徹底解説します。
MR2・MR-Sの買取相場【2025年版】
MR2・MR-Sの買取相場は、グレード・年式・走行距離・エンジンコンディション・修復歴によって大きく変動します。
特にミッドシップ車は、エンジンルームへのアクセス性や整備履歴が査定額を大きく左右します。
2025年現在の市場動向をもとに、おおよその相場傾向をまとめました。
SW20 MR2(2代目・1989-1999年)の相場傾向
SW20型MR2は、ミッドシップ×ターボの組み合わせで高い人気を誇るモデルです。特に後期型のGT-S(ターボ)は国内外で需要が高く、状態次第で高額査定が期待できます。
| グレード | 年式 | 状態 | 買取相場(目安) |
|---|---|---|---|
| G/G-Limited(NA) | 1989-1999年 | 走行10万km以下・良好 | 30万円〜80万円 |
| GT/GT-S(ターボ・前期) | 1989-1993年 | 走行10万km以下・良好 | 50万円〜120万円 |
| GT/GT-S(ターボ・後期) | 1993-1999年 | 走行10万km以下・良好 | 70万円〜150万円 |
| GT-S(後期・低走行極上車) | 1996-1999年 | 走行5万km以下・極上 | 100万円〜200万円程度 |
| 全グレード | — | 過走行・要整備 | 10万円〜50万円 |
※上記はあくまで目安です。実際の買取価格は車両の状態によって大きく変動します。
ZZW30 MR-S(3代目・1999-2007年)の相場傾向
MR-Sは、オープンボディと軽量設計が特徴のライトウェイトスポーツです。SW20に比べて年式が新しく流通量も多いため、相場は比較的安定しています。
| グレード | 年式 | 状態 | 買取相場(目安) |
|---|---|---|---|
| S Edition/B Edition | 1999-2007年 | 走行10万km以下・良好 | 20万円〜60万円 |
| V Edition(6MT) | 2002-2007年 | 走行10万km以下・良好 | 30万円〜80万円 |
| V Edition(低走行極上車) | 2002-2007年 | 走行5万km以下・極上 | 60万円〜120万円程度 |
| 全グレード | — | 過走行・要整備 | 10万円〜40万円 |
※上記はあくまで目安です。幌(ソフトトップ)の状態やミッション形式によっても変動します。
MR2・MR-Sはともに海外市場での需要も高く、特に北米では「25年ルール」により1999年式以前のSW20が輸入解禁となっています。
海外輸出ルートを持つ旧車専門店では、国内相場を上回る査定額が提示されるケースも珍しくありません。
グレード・年式別の特徴と査定評価
MR2・MR-Sは、世代やグレードによって特徴が大きく異なります。それぞれの査定での評価ポイントを詳しく見ていきましょう。
SW20 前期型(1989-1993年)の特徴
SW20の前期型は、初代AW11からの正統進化モデルとして登場しました。リトラクタブルヘッドライトが特徴で、当時のスポーツカーらしいスタイリングが魅力です。
- 3S-GE型(NA・165馬力)/ 3S-GTE型(ターボ・225馬力)
- リトラクタブルヘッドライト採用
- 車重約1,220kg〜1,280kg
- Tバールーフ設定あり
前期型はリトラクタブルヘッドライトのレトロ感から一定のファン層がいますが、後期型に比べてサスペンション設計が古く、「スナップオーバーステア」と呼ばれる挙動特性から敬遠されることもあります。
SW20 後期型(1993-1999年)の特徴
1993年のマイナーチェンジで大幅な改良を受けた後期型は、SW20の完成形として最も人気が高いモデルです。
- 3S-GE型NAエンジンは170馬力(AT)・180馬力(MT)に向上
- 3S-GTE型ターボは245馬力に向上(1996年以降)
- 固定式ヘッドライトに変更
- サスペンションジオメトリーの見直しで操縦安定性向上
- ボディ剛性強化
👉後期型GT-S(ターボ)は、SW20の中で最も高い査定評価を受けるグレードです。
特に1996年以降の最終型は、エンジン出力・足回り・ボディ剛性すべてが熟成されており、コレクター層からも支持されています。
ZZW30 MR-S(1999-2007年)の特徴
MR-Sは、MR2の後継として「軽さ」と「オープンエア」を追求したモデルです。ターボエンジンは廃止されましたが、1トンを切る軽量ボディで俊敏なハンドリングを実現しています。
- 1ZZ-FE型 1.8L NA(140馬力)
- ソフトトップオープンボディ
- 車重約970kg〜1,000kg
- 5速MT / 6速MT / 5速SMT設定
👉MR-Sでは、6速MT仕様のV Editionが最も査定評価が高い傾向にあります。
また、幌(ソフトトップ)の状態が査定に大きく影響するため、破れや劣化がない個体はプラス評価となります。
MR2・MR-Sの査定額を左右するポイント
MR2・MR-Sを高く売るためには、ミッドシップ車特有の査定ポイントを理解しておくことが重要です。
以下の要素が、査定額に直接影響します。
エンジンとターボのコンディション(SW20)
SW20型MR2の査定で最も重要なのがエンジンとターボのコンディションです。3S-GTE型エンジンは高出力ですが、年式を考慮すると適切なメンテナンスが必須となります。
- タービンの状態 – 異音・オイル漏れの有無
- エンジンオイルの管理履歴 – 定期交換の記録
- 冷却系統の状態 – ミッドシップは熱がこもりやすい
- 白煙・異音の有無 – 始動時・加速時の状態
- タイミングベルト交換履歴 – 交換済みはプラス評価
特に、ターボ車はタービン交換履歴やブースト圧の管理状況が重要です。オーバーブースト仕様で酷使された形跡があると、減額対象となります。
幌(ソフトトップ)の状態(MR-S)
MR-Sはオープンカーのため、幌の状態が査定額を大きく左右します。
- 破れ・穴あきの有無
- 色褪せ・劣化の程度
- リアウィンドウの透明度
- 開閉機構の動作状態
- 雨漏りの有無
幌の交換費用は10万円〜20万円程度かかるため、状態が良好であれば大きなプラス評価となります。
ミッドシップ特有のチェックポイント
MR2・MR-Sはエンジンが車体中央にあるミッドシップレイアウトのため、一般的なFF車やFR車とは異なる査定ポイントがあります。
- エンジンルームの熱対策 – 補機類の劣化状態
- リアサスペンション周り – 重量物を支える構造部の状態
- ドライブシャフトブーツ – 破れや劣化の確認
- クラッチ操作系 – ワイヤー式(MR-S)の伸び・劣化
ミッドシップ車は整備性が悪いため、一般店では「整備が大変」という理由で減額されることがあります。専門店であれば適正に評価してもらえます。
ボディ・外装の状態
SW20は生産から25年以上が経過しているため、錆や塗装劣化が進んでいる車両も多く見られます。
- リトラクタブルヘッドライトの動作状態(前期型)
- 塗装のオリジナリティ(全塗装の有無)
- 錆の発生状況(サイドシル・リアフェンダー周り)
- エアロパーツの状態(純正・社外の確認)
- Tバールーフの雨漏り(該当車)
特に、純正色を維持している車両や修復歴のない車両は高評価を受けます。
整備記録簿の有無
旧車において、整備記録簿は査定額を大きく左右する重要な要素です。
- ディーラーや専門店での定期点検記録
- タイミングベルト交換履歴(SW20)
- クラッチ交換履歴
- タービン関連の整備記録(ターボ車)
- 幌交換履歴(MR-S)
記録簿がない場合でも、整備のレシートやメモがあれば査定時に提示することをおすすめします。
一般買取店でMR2・MR-Sが安く叩かれる理由
MR2・MR-Sのようなミッドシップスポーツカーを一般的な中古車買取店に持ち込むと、本来の価値より安い査定額を提示されるケースが多く見られます。
ミッドシップの価値を理解していない
一般買取店の最大の問題は、ミッドシップ車特有の価値や整備ポイントを理解していないことです。
- 「ミッドシップは整備が大変」という理由で一律減額
- スポーツカーとしての希少性を評価できない
- ターボエンジンの状態を正確に判断できない
- Tバールーフや幌の価値を理解していない
その結果、状態の良い個体でも「古い2シーターだから」という理由だけで安く買い叩かれてしまいます。
販売先が限られると判断される
一般買取店は、ファミリー層や実用車を求める顧客がメインのため、2シータースポーツカーは「売りにくい車」と判断されます。一方、旧車専門店はスポーツカーファン向けのネットワークや海外輸出ルートを持っているため、適正価格での買取が可能です。
修復リスクを過大評価される
旧車やスポーツカーに詳しくない店舗では、整備コストやリスクを過大に見積もる傾向があります。
- 「タービン交換が必要かも」→ 根拠なく大幅減額
- 「ミッドシップは熱問題がある」→ 一律減額
- 「幌が劣化している」→ 交換費用以上の減額
専門店であれば、現状のコンディションを正確に判断し、適正価格で買い取ることができます。
MR2・MR-Sを高く売る実践方法
旧車専門店・スポーツカー専門店で査定を受ける
MR2・MR-Sを高く売るための最も確実な方法は、ミッドシップスポーツの価値を理解している専門店に査定を依頼することです。
- ミッドシップ車の構造を熟知している
- エンジン・ターボの状態を正確に評価
- スポーツカーファン向けの販売ルートを保有
- 海外輸出ルートで高値販売が可能
- グレードや年式の価値を正当評価
旧車王は、1980〜90年代のネオクラシックカー買取に特化した専門店として、MR2・MR-Sの買取実績も豊富です。無料の出張査定にも対応しているため、「まずは愛車の現在価値を知りたい」という方でも気軽に利用できます。
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相見積もりのコツ
✅ 旧車専門店1社 + 一括査定サービスで比較するのが理想
✅ 査定額の根拠を必ず聞く:なぜこの金額なのかを確認
✅ 「他社でも査定中」と伝える:競合意識を持たせることで査定額アップの可能性
✅ 焦らず比較する:即決を迫られても、必ず複数社の査定結果を見てから判断
売却前の準備で査定額アップ
査定を受ける前に、以下の準備をしておくことで査定額アップが期待できます。
- 車内・エンジンルームの清掃
- 整備記録簿・レシート類の整理
- 純正部品があれば用意(社外品装着車)
- スペアキー・取扱説明書の確認
- カスタム内容のリストアップ
特に、純正部品を保管している場合は必ず申告しましょう。「純正に戻せる状態」は大きなプラス評価となります。
カスタム車両の評価について
MR2・MR-Sはカスタムベースとしても人気があり、多くの車両が何らかのカスタムを受けています。
- 車高調(TEIN・OHLINS等の有名ブランド)
- マフラー(HKS・FUJITSUBO等)
- ブレーキ強化(ローター・パッド)
- ECU書き換え(実績のあるショップ施工)
- 純正部品の保管あり
- 過度なブーストアップ(エンジン負荷増大)
- 安価なエアロパーツへの交換
- 内装の大幅な改造
- 公認車検を取得していない改造
- 純正部品を廃棄してしまった場合
カスタム車両は正直に申告することが重要です。隠しても査定時にわかってしまうため、事前に伝えておく方が印象も良くなります。
MR2・MR-Sの売却タイミング
MR2・MR-Sの相場は、車両の状態と市場動向に大きく影響されます。
大きな故障が発生する前に売却する
旧車の売却で最も理想的なタイミングは、大きな故障やトラブルが発生する前です。
- エンジンからの異音・白煙が目立つ
- ターボの効きが悪くなってきた(SW20)
- 幌からの雨漏りが発生(MR-S)
- ミッションの入りが悪くなった
- クラッチ滑りが発生している
これらの症状が出始めたら、完全に故障する前に査定を受けることをおすすめします。
海外需要の高まりを活かす
MR2(SW20)は海外で「90年代ジャパニーズスポーツ」として人気が高まっています。
- アメリカ(25年ルール): 1999年式まで輸入解禁済み
- カナダ: 15年ルールで全年式輸入可能
- 欧州・オセアニア: 需要増加中
- 円安効果: 海外バイヤーが日本車を割安に購入可能
海外輸出ルートを持つ専門店なら、国内相場を上回る価格で売却できる可能性があります。
ネオクラシック人気が続いている今がチャンス
1980〜90年代の国産スポーツカーは、現在「ネオクラシックカー」として世界的に注目を集めています。
MR2・MR-Sは国産ミッドシップスポーツという唯一無二の存在であり、この人気が続いている今が売却の好機と言えるでしょう。
まとめ:MR2・MR-Sを高値で売却するために
MR2・MR-Sを高く売るための重要ポイントを改めて整理します。
- 旧車専門店・スポーツカー専門店で査定を受ける
- エンジン・ターボ(SW20)/ 幌(MR-S)の状態が重要
- 大きな故障が発生する前に売却する
トヨタMR2(SW20)・MR-S(ZZW30)は、国産唯一のミッドシップライトウェイトスポーツとして、2025年現在も根強い人気を誇っています。
特に後期型SW20ターボや、低走行の極上車は、国内外で高い需要があり、適切な専門店で査定を受ければ想像以上の査定額が提示されることもあります。
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